#2.人生を変えた親の決断

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順調だった小学生時代

小学生高学年になり選抜や県選抜関西トレセンなどに選ばれ順調に進んでたサッカー人生。

そして迎えた6年生。トレセンでのプレーを見たある県外の強豪のクラブチームからのオファー。

最初は 「は?ん?」って思った。とりあえず練習参加来て欲しい と言われ、言われるがまま 小学6年ながら 電車を乗り継いで 練習へ。

経験したことないレベル

そしてそこで待ち受けていたのは、とんでもないレベルの選手たちだらけの世界。雰囲気もプロを目指すとばかりのピリピリした雰囲気。

楽しさでしかサッカーしてこなかった自分には全く別物のサッカーだった。でもその中でもやってみたいという自分がいるのも確かだった。

自分のイメージ通りのパスが来たりするのが楽しかった。このレベルの人とプレーすればもっと上手くなれるんじゃないかなと。

現実には考えられなかった

色々と帰りながら考えた。でも帰ってすぐに「無理!いかん!」「レベル高すぎ、試合出れへん!」といって断りをいれるように親を説得。

そしてもう一つ、何よりも断りたかった理由。

それはお金。

経済的な問題

県外のチームに行くとなると毎日交通費もかかる。一回の練習でかかった交通費が2000円弱。

週末になると送迎等もないので、3000円を超えることも。実家が貧乏なのも理解してた僕は、小学6年ながらに

「これは絶対払えへん。貧乏なウチじゃ生活が苦しくなるに決まってる。」と思った。

でも親にそんなことは言えずに、断っていると…

「お金なんか気にせんでいい、行け!」と。

考えを見透かされていました。その言葉のおかげで背中を押された気がして、そのチームに入ることに。

夢を叶える

実際そこのレベルでプレーすることでさらに成長でき、夢であるJリーガーになれた。

間違いなく、あの時そのチームにいってなかったらプロにはなれなかったと思う。

プロになれたのは親の決断があったから。

そしてプロになってから「実際あの時お金大丈夫やったん?」と聞くと、

「誰とは言われへんけどお金貸してくれてたんや、その後ちょっとずつ返していったわ。」

…これだけでまだまだプレーを続ける意味がある。

自分も親のように

自分も大人になって選手としての時間が少しずつ短くなってきた。その中で、将来サッカーに携わっていきたいと思うし自分が得た経験を下の世代に伝えていきたいと考えている。その時に親がした決断のように自分の環境や周りの環境に惑わされずに、その選手にとって何が1番良いことなのか。ということを1番に考えて決断させてあげたいし、道筋を作ってあげたいなと思う。

今、指導にあたっている指導者の方々。

子供がプロを目指している親御さん。

「選手(子供)にとって1番何がベストなのか」をしっかり考えて接してあげて欲しいし、ベストな答えを出せるように導いてあげて欲しいと思います。

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