#5.結局自分が良ければそれでいい

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選手と監督の関係

選手の中で監督の好き嫌いはある。それは戦術的な理由で自分のプレースタイルが生きないだとか、試合に使われないだとか。戦術的な部分以外にも人間的に合わないとか色々な原因がある。

2パターンの事例

ある選手が昔 「今の監督じゃなくてコーチが監督なら良いなぁ」といってた。その時、僕は「そうですよね〜」と適当に相槌をうっていた。

その後監督が成績不振で解任となりコーチが監督に内部昇格。

そのある選手が喜んでいたのを今でも覚えている。その後監督が1試合、2試合、3試合指揮を取る中でそのある選手の出場機会はほとんど訪れなかった。

すると、そのある選手が次は「人柄はいいけど優しすぎるし、監督に向いてないよな。」など色々と愚痴を言い出した。

僕は「あれ?この前までめちゃくちゃ喜んでたやん。」と思った。

監督が変わり、自分にチャンスが来ると思ったのになかなかチャンスが来ず、やり場のない感情を他人にぶつけていたのだろう。

・そしてもう1パターン

ある選手は開幕から試合に絡み続け、チームの中心としてプレーしていた。

その後、チームの成績は振るわず、監督は途中解任。するとある選手は僕に「やばい、監督だから出れていたからコーチが監督やるなら絶対試合出れない。」

「あの人監督無理やろ、今の監督で我慢したらいいのに」と、監督が変わり、自分が使ってもらえなくなるかもしれないという現実から逃れたい一心。

しかし、監督が変わり、コーチが指揮を取りだしてから前任の監督時より重宝され、さらにチームの中心となり活躍。

そのある選手は「〜元監督の良いところを残しつつ、良くないところを修正した〜監督すごいよな!」と言っていた。

「監督変わる時めちゃくちゃネガティブやったやん。」と心の中で思っていた。



2パターンからわかる選手の心理

この2つのパターンで思ったのは

結局自分が良ければそれでいい、なのだと。

一つ目のパターンは試合に出れるチャンスが来ると思ったにもかかわらずチャンスが来なかった。

それに対して、フラストレーションを溜め他人に愚痴を言う。

二つ目のパターンは監督交代により自分の出場機会が減るかもしれないという不安から愚痴を言っていたが、試合に使われる。手のひらを返したかのように称賛する。

2つのパターンともプロの世界ではよくあること。

結局選手は自分が試合に出れれば何でも良いということ。

プロサッカー選手と1人の人間として

プロとして 試合に出れれば何だっていい。という気持ちは100%正解。だって試合に出ないと何も評価されないし、契約もないしステップアップもない。

それは当たり前の話。

サッカー界は弱肉強食の世界。試合に出続けて活躍した選手だけが上に上がっていく。逆に出れない選手は契約満了を告げられ、早々に引退を迫られる。これはサッカー選手の平均寿命の低さにも現れている。

1人の人間としては?

先程言ったようにプロのサッカー選手としてはそういうマインドで生き残れる場合がある。むしろそれくらいのほうが良い。…実力が伴っていればの話だが。

では、1人の人間としてはどうだろう。

試合に出れずに監督が変わってもチャンスもらえなかった

それに対して、また監督の愚痴を言う。

この選手はこのままだとどこのチーム、カテゴリーに行っても試合に出れないし失敗する。何ならサッカーやめて社会に出ても一緒。

自分が苦しいとき、しんどい時にどこにベクトルを向けるか。監督、チームメイト、クラブの環境、そういうものにベクトルを向けることが1番簡単だし、楽。

そこでいかに自分にベクトルを向けるかでサッカー選手としても人間としても成長できるか変わってくる。

苦しい時を人はよく見ている

人は人の「苦しい状況での行動、言動をよく見ている」

良い時は誰でも自分にベクトルを向けれるし向き合える。

そうじゃない時こそ その人の 「本質」

「人間性」が出ると思っている。

尊敬する人

これまでのサッカー人生で本当に尊敬している人が何人かいる。

その人たちに共通することがある。

「どんな時もブレずに自分のやることにベクトルを向けている。」

試合に出ている時でも出ていない時でもプロとしてトレーニングの準備、トレーニング後のケア、食事、睡眠、全てにおいてブレずにやっている。

そういう選手は試合でもプレーの波が少なく、安定したプレーができる。

そういう選手の背中を見て、自分もこういうプレーヤーになりたいと思った。



尊敬するって思った瞬間

でも僕がその選手を心の底からリスペクトした瞬間は、試合にずっと出て活躍してたときじゃない。試合に出れない期間が続いた時も出ていた時と何も変わらず、淡々と自分のやることに集中して、周りに愚痴を言わない。そしてまた試合に出るとプレーで示す。それを見て鳥肌が立つくらい感動した。

サッカーはもちろん、私生活でも人間性が素晴らしかった。

またこういう人間でいたい。男でありたい。と思った。

サッカーという仕事を超えて1人の人間として心の底から尊敬できる。

結局自分が良ければそれでいい

そんな考え、行動じゃ人生に成功は訪れないし、うまくいったとしても単発に終わる。

サッカー選手でもあるが1人の人間として素晴らしくないと、人生はうまくいかない。

短いサッカー人生、その後の人生を豊かにするのも人間性だと思う。

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